気体を圧縮機で連続的に圧縮し、燃焼器(あるいは加熱器)で高温高圧にして、タービンで膨張させて、加えた熱エネルギーから動力(発電など)、推力(ジェットエンジン)、時には圧縮空気の形で取り出す機械をガスタービンといいます。
らくだは灼熱の砂漠にあっても、ほとんど水無しで過ごせます。また鳥は膀胱が無く、重くなるためあまり水を飲みません。とくに渡り鳥は中継地を除けば水無しで海や砂漠を飛び超えます(図1)。
自動車用エンジンや発電用ディーゼルエンジンなどの往復動エンジンの大部分は、過熱するのを防ぐため、冷却水を用いてエンジンを冷やしていますが、ガスタービンは、らくだや渡り鳥のように、厳しい環境の中でも水無しで運転できます。このため、ガスタービンは火力発電所においてはもちろんのこと、震災時あるいは砂漠や水が凍る寒い場所での発電にも非常に役立ちます。発電のほかにも、水中翼船、ポンプや圧縮機などの駆動エンジンとして使われます。
またガスタービンは鳥のように軽量ですので、ジェットエンジンなどの航空機の推進エンジンや移動電源車などに使われています。
他の特徴としては、小型で高出力、振動が少ない、起動が速いなどがあります。騒音は高周波音であるため、比較的消音しやすいです。
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